仲の良い知り合いや友人、近親者から車を譲ってもらうときには、手続きをきちんと行わなければなりません。
名義変更をしておかないと廃車にするときに困ってしまいます。ここでは、人から車をもらう場合にやっておくべきことや注意すべきことについて解説していきます。
廃車にする車を人からもらうには
他人から廃車予定の車を譲ってもらうときには、トラブルを防ぐために最初の段階で確認しておかなければならないことがいくつかあります。まず、車の状態を確認しておきましょう。もともと廃車にするはずの車であるため、年式が古かったり走行距離が長かったりするのは仕方ありません。
しかし、正常に走行できない場合には修理費用がかかってしまいます。車体の傷や凹みなども念のため見ておきましょう。有償で譲ってもらう場合には、適正な金額かどうかもチェックしておくといいでしょう。
車検証を確認
車検証の確認も必要です。車検証には所有者欄があり、車の所有者の名前が記載されています。車を譲ってくれる本人の名前が記載されていれば問題ありません。しかし、ディーラーやカード会社の名前が記載されている場合には、ローンをまだ完済していないことを意味します。ローンを組んで車を購入する場合には、完済するまで所有権が本人に移さないことが多いです。
そして、現在車を譲渡しようとしている本人が所有権を持っていない場合には、譲り受けることができません。もし既にローンを完済していても所有権が移っていないのであれば、本人に所有権を移してもらってから車を譲り受けましょう。
車体の状態をチェックし、本人に所有権があることを確認したら、運輸支局で名義変更の手続きを行いますので、必要な書類を揃えておきましょう。
名義変更の手続き
車を譲り受ける側は実印と印鑑証明書、車庫証明書が必要です。実印と印鑑証明書は車を譲ってくれる本人にも用意してもらいます。他に車検証と譲渡証明書も必要です。譲渡証明書は捺印がなされているのか確認しておきましょう。
基本的に譲り渡す側の人と譲り受ける側の人が一緒に陸運支局に行って手続きを行います。一緒に行けない場合には、相手から委任状を書いてもらえば、譲り受ける側の人が1人で行っても手続き可能です。また、ナンバープレートを外して持っていけば、ナンバーの変更もできます。
費用はトータルで5,000円から8,000円くらいです。
任意保険の手続きも行わなければなりません。この際に注意すべきことは、旧所有者である人の任意保険の解約日と、新所有者である自分の任意保険の加入日を同じ日にすることです。そうすれば保険の空白期間がなくなります。
車を譲ってくれた人の任意保険を解約後に、自分の任意保険の加入手続きを行うという順序で手続きを行いますが、双方の保険会社に事情を伝えておくとスムーズです。
もらった車を廃車にするには
他人から車をもらうときに、名義変更をし忘れてしまう人もいます。特に何事もなく、他人名義のままの車を1年以上も乗り続けているケースもあるでしょう。
この場合、車検を迎えるときなどに気付く人も多いです。気付いたときに名義変更を済ませておけば、さほど大きな問題は生じません。しかし、名義変更をしていないことに気付いても、ずっと放置しておく人も中にはいます。
そうすると、もらった車が古くなって、廃車にしようとしたときに不都合が生じます。
これは車を廃車にするために車検証が必要になるためです。車検証には所有者名が記載されており、廃車の手続きは原則として所有者でないとできません。
名義変更をしていない車を廃車にしたいときには、まずは車の名義変更を済ませておく必要があります。名義変更をして、所有者が自分になれば、廃車の手続きが可能です。
車の名義が身近な人で、簡単に連絡が取れるようであれば、それほど難しくはありません。友人や知人、近親者であれば事情を話して時間をもらいましょう。まずは必要な書類を揃える必要があります。
お互いの実印と印鑑証明書、譲渡証明書を用意しましょう。手続きは陸運支局で行います。通常は譲渡時に済ませておくはずの手続きです。名義変更が済むと廃車の手続きも、そのまま陸運支局で行えます。
車を譲ってくれた人がローンで車を買っていた場合、所有者がディーラーやローン会社になっていることもあります。その場合には、手続きがやや面倒です。ローンを完済しているのであれば、まずはその人の名義に変更してなければなりません。
その人からディーラーやローン会社に連絡を取ってもらって、手続きをしてもらいます。車の所有者名義が譲渡する側の人に移ったら、今度はその人から自分に名義を移すという手順です。
もらった車を廃車にするならどこで?
他人からもらった車を廃車にする際には自分で行う方法と業者に依頼する方法があります。自分で廃車を行う場合には、手間がかかるのが難点です。
車が古くなってもう使用しないのであれば、永久抹消登録を行います。事前に解体を済ませておく必要があり、自分で解体業者を探して依頼しなければなりません。解体に費用がかかる場合もあります。
いったん一時抹消登録をしてからの手続きも可能です。一時抹消登録中の車を解体してから、解体届出を行います。いずれの場合も平日、陸運支局に行って手続きを行うため、平日の昼に時間を取らなければなりません。休日がカレンダー通りの場合には、時間を取るのが難しいでしょう。
自分で廃車の手続きをするのが面倒だと感じる場合には、業者に依頼して行うのがおすすめです。大半の人は車を購入したディーラーか中古車販売店に依頼します。しかし、人からもらった車の場合には、自分が購入したわけではないため、廃車の手続きを代行している業者を探すことになります。
廃車の手続きを代行している業者の中でも、廃車買取を謳っているところがおすすめです。廃車の手続きは、お金を払って業者にやってもらうものだと考えている人が多のではないでしょうか。
しかし、廃車買取サービスなら、手間をかけずに廃車ができて、逆にお金をもらえます。一方でディーラーや中古車販売店に廃車の手続きを依頼した場合には、3万円程度の費用がかかることが多いです。
古すぎる車や故障している車の場合には、買取は無理なのではないかと思ってしまう人もいるかもしれません。しかし、廃車買取業者の多くは古かったり故障していたりしても、買い取ってもらえる可能性が高いです。数万円程度で買い取ってもらえることもあります。お金を払って廃車にするのと比べると大きな違いです。
そもそも廃車買取を謳っている業者では、買い取った車を中古車として販売するのではありません。解体して得られる部品をリサイクルする目的で、廃車の買取を行っています。故障している車でも、リサイクル可能な部品を取り出せる可能性は高いです。車体に使われている金属なども鉄くずとしてリサイクルできます。比較的状態の良い車であれば、海外へ輸出して使うこともあるでしょう。
廃車買取業者の中でもカーネクストは、動かせない状態の廃車が多いことも考慮しています。買取の際のレッカー移動を無料で行ってくれるため安心です。たとえ買取額が0円だった場合でも、レッカー移動にかかる費用を請求されることはありません。
まとめ
他人から車をもらう際には、手続きをきちんと行っておきましょう。
名義変更などの手続きが未了だと、廃車にするときに面倒な思いをしてしまいます。
また、廃車にする場合、廃車買取を謳っている業者に依頼すると必要な手続きを代行してもらうことができ、お金がかからず逆にお金をもらえるのでお得です。