皆さんは「第3のエコカー」ってご存知ですか?
エコカーというくらいだから良いものであるとは理解できますが、第3というのが果たして従来品と比較して良いものなのか悪いものなのかまでは、字面を見るだけでは理解できません。
そこで、第3のエコカーの特徴やメリット、デメリットについて解説します。
第3のエコカーとは?
まずは、第3のエコカーの基本的なことから解説します。そもそも「エコカー」とは二酸化炭素や窒素酸化物などの排出量が少ない、燃費のよい自動車のことです。「環境対応車」ともいい、「エコロジー」と「エコノミー」の2つの性質を併せ持つことから、エコカーと呼ばれています。
従来のエコカーのイメージといえば、エンジンとモーターの両方を動力源とする「ハイブリッドカー」や「電気自動車」など、燃費と環境性能の高い自動車を指す言葉として認識されています。実際にそのとおりであり、どちらが先かまでは言及しませんが「第1のエコカー」「第2のエコカー」はこれらの車を指す言葉です。
第3のエコカーは、低燃費のガソリン車
「第3のエコカー」は「低燃費のガソリン車」のことを指します。ハイブリッドカー並みの燃費性能を持ち、ガソリンエンジンの効率を高めるために車体を軽量化するなどして低燃費化に成功しています。「電気自動車」や「ハイブリッド車」に次ぐことで、「第3のエコカー」と呼ばれているのです。
従来のガソリン車は、エンジンが産出するエネルギーの7割を損失しているとされていました。ほとんどのエネルギーは排気損失と冷却損失などの熱エネルギーとして消失していたのです。この「従来は消失していたエネルギー」を見直すことにより大幅な燃費改善が可能になり、第3のエコカーとしての名誉を得るに至りました。
第3のエコカーといわれる車
現在、第3のエコカーと呼ばれている自動車としては、以下のメーカーおよび車種が挙げられます。
- ダイハツ「ミライース」
- スズキ「アルト」
- マツダ「デミオ」
まずはダイハツの「ミライース」です。大胆な軽量化により低燃費と加速性能を実現、シャープで存在感のあるスタイルを両立しています。価格も最新技術を使用したエコカーと比較して大幅に低価格、しかも安心機能も充実しています。
次に、スズキの「アルト」です。こちらも走行性能・環境性能だけでなく、安全装備も充実している第3のエコカーです。収納スペースなど、使い勝手の良さも追求している車となっています。
最後に、マツダの「デミオ」です。「WLTCモード」での走行試験の認可を取得しており、実際の利用シーンに即した燃費性能を確認できます。エンジン音や振動を的確にコントロールし、エンジンルームや路面から室内に入ってくる音を伝達経路の集中により吸収します。気持ちよくドライブを楽しめる、上質な静粛性を実現しているエコカーなのです。
第3のエコカーのメリットとデメリット
第3のエコカーは、さまざまな魅力のある新しいエコカーであることが理解できたと思います。そこで次に、第3のエコカーの具体的なメリットと、デメリットについて解説しましょう。
第3のエコカーのメリット
第3のエコカーのメリットは以下のとおりです。
- 低燃費で走行できる→ガソリン代を節約できる
- 購入費用が安い→エコカー減税でさらに安く
- 電気自動車のように特別な充電方法が不要→従来のエコカーと比較して利便性が良い
まず「低燃費で走行できる」ことです。前述のとおり、第3のエコカーはエコカーとしての燃費性能の良さを、車体重量の軽量化などにより効率化することで実現しています。燃費が良いということは、少ないガソリンで長く走れるということです。昨今、ガソリン価格の上下に一喜一憂する人が後を絶ちませんが、燃費の良い車であればガソリン代を節約することが可能です。
次に「購入費用が安い」ことです。全く新しい技術を使用したエコカーは、どうしても新参者として高い販売価格を避けられません。
しかし第3のエコカーは従来の技術を改良したものであり、新技術というわけではないので販売価格を従来品とほぼ変わらずに提供することができるのです。また、エコカーであることは間違いないので、いわゆる「エコカー減税」の利用対象車となり、制度利用によってさらに節約できます。
最後に「特別な充電方法が不要」であることです。電気自動車や水素自動車などの最新技術によって動くエコカーは、電気や水素を補給しなければ走行することができません。
従来技術であるガソリン車の給油方法を行うガソリンスタンドに比べると補給施設の整備が進んでおらず、どうしても充電・補給方法に困ってしまいます。第3のエコカーは従来と同じガソリン車ですから、どのガソリンスタンドでも便利に給油できます。
第3のエコカーのデメリット
そんな第3のエコカーですが、実はデメリットも存在します。主に以下のポイントです。
- 走行においてパワー不足を感じることがある
- 軽自動車税の増税が適用される
- 車種が一般的な自動車に比べて多くない(選択肢が少ない)
まずは「走行時のパワー不足」です。ハイブリッド車と比較すると、どうしてもパワー不足を感じてしまうかもしれません。
次に「軽自動車税の増税」です。軽自動車税は増税されていますが、ハイブリッド車の自動車税と比較すればまだ安いほうなので、デメリットとは言い難いかもしれませんね。
最後に「車種の選択肢が少ない」ことです。まだ新しいため、各メーカーがそこまで車種を提供していません。今後、車種が増えることに期待しましょう。
第3のエコカーが社会に与える影響
最後に、第3のエコカーの登場・普及が社会に与える影響について解説します。
環境保護につながる
まず、第3のエコカーが普及していけば「環境保護につながる」というメリットがあります。電気自動車や水素自動車が排出ガスゼロで環境に良いとは言い切れず、製造過程で大量の二酸化炭素を排出する車もあります。第3のエコカーの多くは、製造過程での二酸化炭素排出量も抑えているのです。
製造と使用(走行)、その両方において二酸化炭素等の排出量が少ないことは、今後の環境保護の観点において重要なポイントになります。従来車が第3のエコカーに取って代わっていけば、自然と自動車の製造から使用、廃棄までのサイクルにおける環境への影響を最小限に抑えられることが可能です。
より手軽に車を購入できる人が増える
次に、「より手軽に車を購入できる人が増える」ことが挙げられます。昨今、「若者の車離れ」という言葉が流行していますが、これは若者が車を持つ金銭的な余裕がないことが一因です。
実際、ある調査によると、新社会人の80%以上がエコカーに興味をもっていることがわかっています。その理由としては、「1位:燃費が良いから」「2位:(エコカー)減税されるから」が挙げられています。金銭的理由が上位に上がっていることから考えると、金銭的にメリットのある車であれば若者が興味を惹かれるということになるでしょう。
購入費用もガソリン代も抑えられる第3のエコカーは、そんな若者が購入する車の候補として貴重な存在となります。ハイブリッド車や電気自動車と比べて価格が安いため、できるだけ安くて、かつ快適な車を買いたい若者のマイカー購入の選択肢の1つとして無視できない存在となることでしょう。
まとめ
第3のエコカーについての理解を深めることができたのであれば幸いです。今後、エコカーの普及が進むに連れて、従来のガソリン車は肩身の狭い思いをしてしまうかもしれません。
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