自動車の住所変更はオンラインでできる!ワンストップサービスのやり方

自動車の基礎知識

車の手続きは運輸支局など事務局へ出向いて直接申請をしなければならず、複数の事務局へ出向き申請をするには、時間も手間もかかって負担に感じることも少なくありませんでした。このような時間や手間を減らし、手続きをより簡単にするため導入されたのが車のワンストップサービス(OSS)です。OSSを使うと、オンラインで一括して車の手続きを行うことが可能になります。

こちらでは車のワンストップサービス(OSS)についてや、令和6年10月から使用できるようになったスマートフォンでOSSを使い、オンラインで自動車の住所変更の手続きをする方法を詳しく解説します。

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車のワンストップサービス(OSS)システムとは

車のワンストップサービス(OSS)とは、紙面上で行っていた自動車保有関係手続きを、インターネットを利用しオンラインで完結する便利なシステムのことです。必要なものを揃えておけば、ご自宅で車の手続きを完了することもできるようになります。

ワンストップサービスで申請できる車の手続きとは

ワンストップサービスを利用し、申請できる手続きは以下の12種類です。

新車新規登録中古車新規登録
移転登録変更登録
一次抹消登録永久抹消登録(還付なし)
移転一時抹消登録永久抹消登録(還付あり)
移転永久抹消登録(還付なし)変更一時抹消登録
移転永久抹消登録(還付あり)継続検査

車を購入したり、知人や家族から譲渡されて、新たに所有することになった時は新車新規登録、中古車新規登録もしくは名義変更(移転登録)の手続きを行います。もともと車を所有していて、転居や結婚等により車の所有者の住所や氏名が変わり登録内容を変更する時は変更登録の申請を行います。所有している車の使用を中断する時は一時抹消登録を、廃車をする時は永久抹消登録の手続きを行います。

ワンストップサービスを利用するために必要なものは

ワンストップサービスは、ご自宅で車の手続きを進めることができる便利なシステムです。しかし、こちらのシステムを利用するには必要な機器をそろえる必要があります。

ワンストップサービスをPCで利用するために必要な機器
・インターネット利用環境があるPC
 ブラウザの動作保証Ver.(Microsoft Edge Ver.129,Ver.130/Google Chrome Ver.129,Ver.130) 
・電子車検証やマイナンバーカード等の情報を読み込むためのICカードリーダー

ワンストップサービスをスマートフォンで利用するために必要な機器
・車検証閲覧アプリの動作環境があるスマートフォン
 (iOS 16,17/Android 11,12,13,14)※NFC機能対応機種に限る

ワンストップサービスの利用可能地域

ワンストップサービスのサービス開始当初は、OSS利用ができる地域は一部に限られていましたが、令和5年1月4日から全国47都道府県すべての地域で利用いただけるようになりました。

ワンストップサービスの利用可能時間は?

原則365日かつ24時間利用可能となっているものの、OSSにて申請を行った内容が各担当機関において審査されるのは平日の月曜日から金曜日の祝祭日と年末年始を除く窓口開局時間のみとなっているため、審査結果を得られるのは各行政機関の開庁日以降となっています。

スマートフォンからもOSSを利用することが可能に

令和6年10月7日から、紙面の車検証ではなく電子車検証の自動車に限り、変更登録及び一時抹消登録の手続きがスマートフォンからOSS申請することが可能になりました。スマートフォンでのOSS申請には、電子車検証の登録情報を読み取る【車検証閲覧アプリ】を利用します。

車検証閲覧アプリとは
電子車検証に格納されているICタグをスマートフォンで読み取り、車検証情報を取得します。アプリでデータを読み込むと、車両登録番号(ナンバープレート記載の番号)で車検証の内容が確認できます。所有者の名義、住所の登録内容はアプリで見ることもできますが、PDFに変更して保存しプリントアウトすることも可能です。

次項では、スマートフォンを利用しオンラインで車の住所変更をする方法をご紹介します。

OSSで車の住所変更をする方法

こちらでは、スマートフォンを用いてワンストップサービスを使ってオンラインで車の住所変更をする方法について詳しく解説します。

スマートフォンでOSS申請するために準備するもの

スマートフォンでOSSから住所変更申請をするために準備するものが以下になります。

  • 住所変更登録をする自動車の電子車検証
  • 所有者のマイナンバーカード
  • スマートフォンに車検証閲覧アプリをダウンロード

スマートフォンで住所変更登録のOSS申請をする流れ

車の所有者は国内在住の個人で、転居のため住所変更になった場合の住所登録変更の流れをご紹介します。

スマートフォンの車検証閲覧アプリを開く

まずは【オンライン申請/照会】を選択し、自動車保有手続きのOSS利用規約を開いて確認後同意して次へ進みます。オンライン申請画面では、【変更登録の申請】を選択します。

電子車検証の読取を行う

変更登録の申請には、電子車検証の読取が必要になります。電子車検証の読取時は、車検証の右下に記載されているセキュリティコードの入力がありますので確認しておきましょう。

電子車検証のICタグの読取ができると、車検証情報が表示されます。申請条件として、車検証の所有者本人による変更登録申請かどうかの確認があります。

この時点で車検証情報のなかで変更登録申請する内容を選択する場面になりますので、住所変更の場合は【所有者の住所】を選択します。所有者の住所変更に伴い、車の保管場所(車検証では使用の本拠の位置と記載されるところ)も併せて変更となる場合は、さらに下記の書類が追加で必要となります。

・保管場所証明申請の所在図
・保管場所証明申請の配置図
・保管場所証明申請の駐車場の使用権利を証明する書類
・保管場所証明申請の添付画像/使用の本拠の位置を示す文書

住所変更登録の申請に必要な書類の確認

住所変更登録の申請には、申請する所有者のマイナンバーカードの読取が必要になりますので、準備します。マイナンバーカードの入力補助のための4桁のパスワードを入力しますので、予め確認しておきます。

申請する所有者の情報はマイナンバーカードの読取データを基に作成されます。

住所変更登録申請で各項目に入力する

登録申請は以下の8ステップです。変更箇所の入力を終えると、最後に申請内容確認を行います。

  1. 所有者の情報(申請者の情報)
  2. 使用者の情報※
  3. 使用の本拠の位置
  4. 自動車の登録
  5. 保管場所の情報(保管場所標章番号の入力が必要)
  6. 自動車税の申告(自動車の所有形態などの確認)
  7. 支払い方法(本手続きの税・手数料の支払い方法を選択)
  8. 通知設定

※2.使用者の情報ステップは、所有者と使用者が異なる場合のみ表示される項目です。使用者の委任状の読み込みが必要ですので事前に準備しましょう。

自動車の登録ステップで車検証の受け取り方法も指定する

前述の5.自動車の登録ステップでは、自動車登録番号の変更が必要かどうか、また変更後の車検証の受け取り方法の選択なども指定する画面があります。

他の市町村へ引越をして住所変更する場合は、登録住所を管轄する運輸支局(または自動車検査登録事務所)が変わりますので、自動車登録番号(ナンバープレート)の変更もしなければなりません。自動車登録番号の変更がある場合は、ナンバープレートの種類(通常または光るナンバープレート)、また希望ナンバーがあるかどうかも申請画面で入力を行います。

電子署名の送信、内容確認できたら申請終了

申請の8ステップをすべて入力し内容確認まで終えたら、次に電子署名の送信をします。

電子署名は、マイナンバーカードの読取と暗証番号(マイナンバーカードの6~16桁の暗証番号)が必要です。電子署名の送信完了後、受付番号(到達番号)が発番されますので、メモ等に控えておきましょう。受付審査が無効となってしまう場合がありますので、この送信確認画面で申請書の保存と受付番号を控えることをお勧めします。

以上で申請は終了となります。状況照会画面では、受付審査状況や、運輸支局への必要書類・旧ナンバープレートの持ち込みの要否が確認できます。

オンラインで住所変更するメリット

ワンストップサービスを利用してオンラインで住所変更ができるようになったことで、いくつかメリットがあります。

住所変更の申請をしたいタイミングで出来る

これまで、運輸支局(または自動車検査登録事務所)の開局時間でしか住所変更登録の申請はできませんでした。開局時間は、平日の午前8時45分から11時45分・午後13時から16時までとなっており、平日にお仕事をしている方は手続きのために仕事を休まなければならない等負担があったことから、先延ばしにしてしまう方も多かったのです。

オンライン申請は原則365日かつ24時間利用可能となっているため、審査自体は平日になるものの申請自体は、土・日・祝日もすることができます。

申請途中で中断しても再度申請できる

オンライン申請の場合は、申請途中で中断しても再度入力を始めることができます。途中で時間が足りなくなってしまった時も安心です。また、以前までは受付審査で不備などがあった場合の再申請では、運輸支局へもう一度出向かなければならないため、さらに負担となっていましたが、オンライン申請であれば何度も出向く必要もなく、申請書の保存をしておくことで誤った箇所のみ訂正して申請ができます。

オンラインで住所変更する注意点

オンラインで住所変更登録の申請をする際に、注意しなければならない点がいくつかありますのでこちらでご紹介します。

OSSを使っての申請時の手数料は支払い方法が限られる

ワンストップサービスを利用し、オンラインで申請したときの手続きで支払う必要のある税金や申請手数料は、行政機関の窓口や金融機関の窓口では支払うことができません。インターネットバンキング・ATM・キャッシュレス納付のみの支払い方法となります。

ナンバープレートの交換は次回車検時までにする必要がある

住所変更の際、他の市町村への引越しで管轄の運輸支局(または自動車検査登録事務所)が変わった時は自動車登録番号も変更になるため、ナンバープレートも交換しなければなりません。オンラインで申請をした場合は、新旧の車検証の交換については郵送対応が行われているため運輸支局へ行く必要はありませんが、ナンバープレートの交換は必要です。ただし、ナンバープレートの交換は、オンライン申請のための特例措置により次回の車検時までと猶予が設けられているため、取り急ぎの出頭は不要になっています。次回の車検時、もしくはそれまでに交換するということだけ念頭に置いておきましょう。

まとめ

こちらでは、ワンストップサービス(OSS)を利用しオンラインで住所登録申請する方法について詳しくご紹介しました。特に令和6年10月7日からはスマートフォンを利用して、住所等の変更登録ができるようになり、さらに申請がしやすくなっています。

自動車検査証の登録情報が変更になった際は、変更登録があった日から原則15日以内に変更登録をするよう道路運送車両法でも定められていますので、新たな申請方法も活用して期日以内に変更を行うようにしましょう。

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