年間走行距離が1万キロ以上の過走行車は、適切なメンテナンスやリフレッシュを行わないといけません。毎日の通勤で長距離を往復しているとどうしても過走行気味になってしまいますが、だからといって3年おきに車を買い替えることもできませんよね。
それでもなるべく長く乗るためには、定期的なリフレッシュが必要です。今回は、過走行車がやっておきたいリフレッシュ方法について紹介します。参考にしてみてください。
過走行車はリフレッシュすべき
過走行車に乗り続けるなら、リフレッシュは大前提です。リフレッシュとは、部品をまるごと交換してしまうこと。過走行車には、定期的なメンテナンスだけではなくリフレッシュが必要です。
特に毎日長距離の運転を必要とする方は、運転中のトラブルや事故を避けるためにも必ずリフレッシュを行いましょう。過走行車にはリフレッシュしておきたい箇所がいくつかありますので、それぞれの箇所について詳しくみていきましょう。
・点火系の部品をリフレッシュ
まずは点火系の部品をリフレッシュしましょう。点火系にはプラグやイグニッションコイルがありますが、これらはそのうち交換が必要になります。交換することで車が長持ちするようになるだけではなく、運転中に走りが良くなったことを体感できるようになるでしょう。
特に忘れてはいけないのがイグニッションコイルです。プラグを気にして交換する人は多いのですが、イグニッションコイルまで考えが至らなかったり、イグニッションコイル自体が高いため交換を渋ったりすることもあるでしょう。整備工場で「交換が必要です」と言われてしまったときには、多少費用が掛かっても交換してください。
点火系の部品をリフレッシュする時期の目安は、エンジンの音がうるさくなった、アイドリングの振動が強くなったと感じたときです。「何となく車の走りが悪くなったな」「エンジン音が変わったな」と思い始めたら点火系の部品を点検し、交換の必要があれば交換してしまいましょう。
こんなときにはすぐに整備工場へ!
エンジンの警告灯が点滅してしまったときには、すぐに整備工場へ行ってください。エンジンが吹けない、アイドリングの回転数が不安定、アクセルを踏んでも加速しない、これらも点検・整備のサインです。
油脂関係のリフレッシュ
車のオイル関係のリフレッシュといえば、多くの人がエンジンオイルを思い浮かべるかと思います。エンジンオイルは5,000キロごとの交換がおすすめとされていますから、エンジンオイルだけはきちんとこまめに交換している、という人が多いようです。しかし、車の中で使われているオイルはエンジンオイルだけではありません。
ミッションオイル、ブレーキフルード、パワーステアリングフルード、デフオイルなどさまざまなオイルが車の中で活躍しています。これらのオイルもエンジンオイルと同じく、劣化したり汚れたり、揮発したりしますので、定期的に交換・補充するのが望ましいです。
ブレーキフルードは車検ごと、ミッションオイルはマニュアルなら5万キロ、オートマなら2万キロが交換の目安です。パワーステアリングフルードは基本的に交換不要です。ただし、ステアリングに不安を感じたり、普段は感じない重さを感じたりしたときには整備工場でチェックしてもらうといいでしょう。
ブレーキフルードは2年もしくは2万キロごとの交換が推奨されています。デフオイルは2年もしくは5万キロが交換の目安です。特に4WDやFR車は定期的にプロにチェックしてもらうといいでしょう。
足回りのリフレッシュ
年間1万キロを超えて走行する過走行車、特に積算走行距離が10万キロを超えてしまった車は足回りのリフレッシュも必要です。長く走り続けていると、乗り心地の悪さを感じてきませんか?ガタガタ、ゴトゴトという振動や異音を感じるようになってしまったら、サスペンションの交換時期です。
その他、リフレッシュを考えるべき足回り部品にはショックアブソーバー、アッパーマウントなどがあります。過走行車の場合、ゴム部品やベアリングのオイルなどは思った以上に劣化していることがあります。まとめて整備工場で点検してもらい、必要があれば交換しましょう。
ブレーキのディスクローターも点検してください。ブレーキパッドが摩耗するのは良く知られていますが、ディスクローターも同じく摩耗していきます。過走行車の場合、標準的な走りをしている車よりも早く摩耗している可能性があります。ブレーキの効きが悪くなってきたと感じたら、ブレーキ関係のチェックも忘れずに行いましょう。
過走行車のリフレッシュすべき時期は?
過走行車はリフレッシュするべき箇所がいくつもあることがわかりました。これらの部品やオイルはいつリフレッシュするべきなのでしょうか?
基本的にはやはり10万キロが1つの目安となります。上記の通り、オイルの種類や部品の種類によって細かく推奨交換時期が設定されていますが、足回りや電気系統などは特に問題を感じなくても10万キロを目安に点検・整備をしてください。
「これまで全く車の整備をしていなかった」という場合には、たとえ10万キロに到達していなくても、気になる部分があれば整備工場に行き総点検してもらうのがおすすめです。車は毎日乗っているとその変化に気づきにくいですが、走行距離が伸びていくと知らず知らずに車の内部は確実に劣化しています。
エンジンの異音、足回りのがたつき、ステアリングの異常、エンジンのかかりが悪い、セルがおかしいなど異常があるときにはすぐに整備工場に行きましょう。
エンジンや足回り以外にも、車のヒーターやエアコンの不具合は意外に多く発生します。車が冷えないときにはエアコンのガスを注入してもらいましょう。ヒーターは効かなくなってから修理すると修理費用が大きくなりがちです。ヒーターからヒューヒューやゴーゴーといった異音がし始めたらなるべく早く整備しましょう。
過走行車をリフレッシュせず売る場合
このように、過走行車をリフレッシュするのはかなり大変な作業です。整備工場へもっていけば手間なくリフレッシュさせることができますが、それではお金がかかりすぎてしまいます。2年おきの車検でもかなりの費用が掛かるのに、さらに整備が必要になってしまったら、頭を抱えてしまう人も少なくないでしょう。
かといって、素人が自分で点検・整備を行うのは至難の業ですよね。そこまでして10万キロ以上走った車に乗り続ける必要はないと感じても仕方のないことです。リフレッシュしないと車がもたない、しかしリフレッシュする費用はない。そんなときには車を売却するというのも1つの手です。
中古車として過走行車を売却する
一般的には、10万キロ程度の走行距離であれば中古車としてディーラーや中古車販売店でも売却できるはずです。過走行車の場合、10万キロに到達するまでに10年もかかっていませんし、中古車としてはまだまだ需要のある年数でしょう。
ところが、中古車売買においては「過走行車は買い取らない」業者もいるというのです。確かに過走行車を中古車として買い取っても、リフレッシュしてから売却するのでは中古車販売業者も利益を得ることができません。リフレッシュせずに売ろうと思っても、買い手側は過走行車をわざわざ購入しないでしょう。
中古車として販売できないときには廃車にする
過走行車の買い取りを拒否した中古車販売業者が「手数料を払ってくれれば廃車手続きを行います」ということもあります。中古車として需要のなくなった車を廃車にするのはごく自然なことですし、廃車手続きには手数料がかかるため、支払うお金が発生するのも当たり前です。
しかしこれは過走行車を処分する方法として最良とはいえません。違う方法を模索してみましょう。
廃車買取業者に買取してもらう
廃車にするしかない場合には、廃車買取業者に買い取りを依頼しましょう。中古売買を行う業者が買い取らない過走行車であっても、廃車買取業者なら買取対象となります。
また、廃車買取業者の中でも弊社カーネクストの様に、日本の中古車市場で需要のない過走行車であっても、海外に輸出し中古車として販売することができます。カーネクストなら他にも車を分解し中古パーツとして販売することもできますので、他社よりも高値で買い取れることでしょう。
まとめ
普通の車よりもハイペースで走行距離が増えていく過走行車は、日ごろのメンテナンスを怠ると早めに「乗れない車」になってしまいます。せっかくの愛車、できれば2万キロごとに点検やメンテナンスを行っていきたいところですが、整備にお金がかかりすぎてしまうのが難点ですよね。
どうあっても毎日長距離走行しなければいけないのであれば、乗れるだけ乗って廃車にし、また新しい車を購入したほうがお得になることもあるでしょう。
過走行車のメンテナンスやリフレッシュが面倒、しかも中古車としても売却できなかった。そんなときは、ぜひ弊社にお問い合わせください。